新渡戸稲造『修養』を緩く読む

新渡戸稲造『修養』(たちばな出版)を見ながら、およそ1日1ページを目標に緩い言葉づかいにするブログ。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

46 日本の若者は、ずいぶんと年寄りぶる

2.青年の第二の特性 日本の若者は、ずいぶんと年寄りぶる 東洋の習慣では 全般的に、昔やった仕事を数えて、それが多いのを喜ぶ傾向がある。 過去とはいえその人がやった仕事が多いのは、もちろん喜んでいい。 また、これと同時に 年長者を尊敬するふうもあ…

45 年をとっているか若いかは、今後やるべき事の多い少ないで決まる

年をとっているか若いかは、今後やるべき事の多い少ないで決まる ユウェナーリスという文学者が、昔のローマ帝国の全盛時代について書いたことがある。世間の好みが派手好きになり、人の心が乱れて女性の道徳が墜落したことを述べ、女性の年齢を数えるのに公…

43〜44 希望抱負に富む者こそ青年

希望抱負に富む者こそ青年 これに対して青年とは、 過去にした仕事よりも、 将来にすべき仕事の数が多い、 つまり希望と抱負がたくさんある人を言う。 人間がこの世に生まれてくれば、 するべきことはたくさんある。 近頃の言葉で言えば、 人間がこの世に帯…

42 その人の価値を決める基準

その人の価値を決める基準 昔の詩人も、人物の価値を定めるには、その人のやった事業で数えるべきだと言う者がいる。 たしかに事業を見れば、その人を測定する標準になる。 けれど、これは他人が観察することで、その人が自分で決めることができない。 4、…

41 「歳をとる」とはどういうことか

「歳をとる」とはどういうことか 大体、人が歳をとるというのは何を基準にして決めるものだろうか。 暦にも太陽暦とか、太陰暦とかいろいろあって、年にも長いのと短いのがある。 こんなもので人が若いか老いているかを決めるのは、単に人を肉体とみなしての…